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けれども毒はからだの芯の底に溜まって消えることはなかった。

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仲間内で良く言われることだが、仕事で血を見た後は女が欲しくなると。

彼もそうなって行くのだろうと思った。

だが違った。

女を閨で悦ばせ、その生々しい姿を見るとそれが不潔に思えた。

息をころして耐え続ける苦行のような交わりの持つ
息の詰まるような快楽に替えられる物はなかった。

彼は再びあの暗闇を熱望した。

(2002/12/04)

（続）

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